クレーム
- 2019/07/26
- 17:44
こんにちは、今日も暑いですね~ハァ(*´Д`)ハァ
我が竹久住宅総合改築の事務所もセミの声が鳴りやまず、暑さにより拍車がかかります
さて、今日はお客さんからのクレームについて書いてみます
新築と違いリフォームはどこからどこまで工事するのかとか、ここの収まりはこうにしかならないとか、解体後の状態によってはこうなるとか、色々お客さんと業者の間でのすれ違いや行き違い、想像と違うとか様々なトラブル種が転がっています
ですからこれらを最小限にとどめるように業者は議事録をとったり、しつこいくらいの確認作業を行ったり、仕上がりイメージを可視化したりと色々な努力をしています
それでもクレームは起こります。。。
これは竹の字に関わる人達の間ではレジェンドとなっている話ですが、今年の初めにとんでもないクレームがありました
春日部市在住のMさん(推定70歳前後)のお宅の1階のトイレの交換工事で、なんの滞りもなく無事に施工完了
集金は少し使ってみてからとのことで後日に約束をして数日後…
Mさん:『ちょっと、う○こがベットリついてとれないじゃないの!!』
竹の字:『は、はい!?』
Mさん:『これ不良品じゃないの!?なんとかしてよ!!』
便器は陶磁器(茶碗など食器などに使われているいわゆる焼き物)で、当然ですがメーカーが製造して完成品が届き、業者はただそれを取り付けるだけです
また陶磁器は焼いた後は何の加工や補修もできないため竹の字には手も足も出せません
とりあえずは商品の初期不良を疑いメーカーのメンテナンスを手配して様子を見ることに
数日後にメンテナンスからのレポートが届き、内容を見ると
・Mさん宅の2階のトイレと比較検証を行い、従来の物(2階のトイレ)よりは汚れが付着しにくくなっていることが確認できたため初期不良品ではない
・Mさんは医者より処方されている薬を数種類服用しており、その内容によっては便が粘着質になり便器に付着しやすくなる事例がある
・節水型便器で流水量が少ないため、タンクを調整して流水量を最大限多くした
簡単に言うと、Mさんの便は一般的な方のそれより便器に付着しやすいと思われるため、メーカー側としては改善の余地がないということです
至極真っ当なレポートでしたので、そっくりそのままMさんに伝えると…
Mさん:『それはおかしいでしょ!? トイレは全部きれいに流れるのが普通で、欠陥品じゃないの!! こんなんじゃお金は払わないから!!』
ここからが伝説の始まりです…
Mさんの発言をそのまま解釈すると、トイレは全部きれいに流れるのが普通であり、これまでもきれいに流れていたのでトイレの掃除など一切する必要がなかったという事になりますよね
法的に見ても契約書を取り交わし、添付書類である見積書に記載されている品番の便器を取り付け、漏水などの不具合もなく普通に使用できる状態で引き渡しているため契約を履行していることになります
これは理不尽だ!!ヽ(`Д´)ノ
メーカーのレポートの内容の説明や、法的な説明も交えてMさんを説得しても一切聞き入れず、仕方なくメーカー側が泣く泣く無償で同一品番の別の便器と交換をすることに…
それでもMさんは止まりません!!
まるで走り出してしまった蒸気機関車のように!!ポッポー
汚物が一切付着しない便器になるまでは一切お金は払わないと言います
これはもう会社を守る代表として、竹の字が動くしかないっ!
てことでMさんを訴えました
訴えると言ってもドラマとかであるような大掛かりな裁判ではなく、少額訴訟という小さな額の請求に限定されている訴訟制度になります
細かいことは省略しますが、おおまかな流れとして…
これまでの流れや契約に関わる書類などをコピー
↓
裁判所のHPより訴状のテンプレートをダウンロードして作成
↓
越谷の地方裁判所へ行き書類を提出
↓
Mさんより答弁書(便器に汚物がついている写真付)が到着
↓
審理(いわゆる裁判)
そして結果はどうなったかというと…
完全勝利!!ヾ(*´∀`*)ノ
審理が始まる前に裁判官と、有識者(要は建築関係の知識があり裁判官のサポートをする役割の人)の方から大まかな流れを聞かれ事情を説明した時点で、いわゆる高齢者の理不尽なクレームだということを察してくれたようです
審理にかかった時間の大半は裁判官と有識者の方がMさんを説得することに費やされ、竹の字は控え室でボーっとしてるだけでした
結局Mさんは本来払うはずだった工事費用だけでなく、工事完了から審理までの遅延損害金も払うはめになりました
Mさん目線で言うならば、まずは工事が終わった時点でとりあえず支払いを済ませて債務をなくし、そこから気の済むまでクレームをつければよかったのではないかなと思います
クレームをつけたところでどうにもならないという点は変わりませんが、少なくとも遅延損害金という本来払わないでもいいお金を払うことはなかったはずです
なんでもかんでも高齢者とくくってしまうのは失礼かもしれませんが、裁判官の方もおっしゃっているように高齢者側に非があるもめごとが年々増えているのは事実だそうです
他者の意見に耳を傾けたり、自らの言い分を省みたり、分からないことを知る努力をしたり、そんなことを年を重ねるにつれてしなくなっていくため問題が起きやすくなるようです
納得がいかない事を業者に掛け合うのは消費者として当然の権利であり、業者側もそれで初めて気づかされる事もあるため双方にメリットがあります
しかし行き過ぎはよくありません
他者を攻撃するときは、自分に落ち度がないことを今一度確認してからにしましょうね♪
そして今日もまた、新たな伝説が幕を明けようとしています…
ユニットバスの交換をしたSさん(推定70歳前後)から電話で…
Sさん:『入口のドアと床の間に足の指を挟んで切れちゃったじゃないか!ドアが低すぎるんじゃないの!?』
またか…デハマタ